【あぶない科学実験】脳に電気を流すと頭が良くなる! 謎の電気刺激を自作

脳を作り替え、高性能化する! 脳に直流電流を流すと、反射能力が2倍にも強化されるというのだ。恐ろしく単純な仕組みだったので、自作してみた。結果は恐ろしいものだった。

川口友万| Photo by tomokazu kawaguchi|シリーズ:あぶない科学実験

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電気のパワーで脳神経が増える?

 電気刺激はあります!

 小保方さんのおかげで、信頼度急降下のネイチャーが出所で、しかも研究者はDARPA。

 私の中でDARPAといえば、仮面ライダーにおけるショッカー、ヤッターマンにおけるボヤッキー、エヴァンゲリオンにおけるネルフ的なお笑いマンガ研究所である。時速40kmで走り、80㎏を軽々と持ち上げるというアイアンマンみたいなパワードスーツを作るとか昆虫にメカを組み込んで昆虫ロボット軍団を作るとか、年がら年中、そんなことばっかり発表しているのだ。

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tDCSを商品化した『foc.us』。画像はキャップタイプ。他にもいろいろなタイプがある【画像元:foc.us

 反応が2倍? そんなものがあれば、みんなプロゲーマーだろう。作って売れよ、儲かるぞ~とバカにしていたら、すでに売っていた。『foc.us』というのがそれで、アメリカ製である。しかもアマゾンなどの日本の通販サイトでも、直輸入されたfoc.usが売られていた。

 マジか。もしかしてマジなのか? 

 ウソウソ、ハッタリ~と小バカにしていた気持ちがしぼんでいく。

 ドイツの臨床神経医マイケル・ニーチェは低電圧のtDCSが脳に与える影響について仮説を立てている。

 直流が流れることで脳が電界に包まれ、神経に流れている電流の強さに近いレベルの電流が神経に流れる。そのために神経細胞が発火し、組織が活発に動き、機能を向上させる。これは電気けいれん療法での効果に近い。

 tDCSを使用すると、シナプスにNMDA受容体と呼ばれるタンパク質が発現する。NMDA受容体の増加は脳神経の接続が増えたことを意味する。脳にはある程度の可塑性があるので、電流を流している最中にゲームなど一定の知的作業を行えば、それに特化した形で脳が新しいネットワークを作るらしいのだ。この2つの作用で被験者はゲームのスコアが上がったのではないか? と考えられる。

 神経が増える?

 最近、人の名前がまったく出て来ない。大島優子と小嶋陽菜の区別がいまだにつかない私だが、頭に電流流してAKB48の名前を唱えれば、前田敦子以外のメンバー名も覚えられるのか?

 試したい。本当なのか、知りたい。

 しかし直輸入品の価格を見ると5~9万円と結構なお値段である。ちょっと手軽に、という値段じゃない。買って効かなかったら、1カ月ぐらい落ち込みそうだ。どうする?

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