【あぶない医学のおかしな常識】第2回 乳酸菌が100億個!! ところでどうやって数えてんだ??

非科学的インチキ医学をやっつけろ! アルファブロガー、五本木クリニック院長・桑満おさむ先生のブログから医学エッセイを厳選してお届けします。

桑満おさむ| Photo by Tomokazu Kawaguchi,Getty Images|シリーズ:あぶない医学のおかしな常識

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続・菌の話

くわまん
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【腸はもともとバイキンがイッパイ、でも膀胱は無菌状態です】

 まずは細菌の数え方から。

 コップ一杯に入っている乳酸菌を100億個まで数えるのは時間の浪費です。細菌類の数の多さ、少なさを考える場合の基準としてColony Forming Unit(CFU)という単位を使用します。

「1ml、あるいは1g中にどんだけ細菌が入っているのか?」

 を表すので、当然このCFUが多ければ多いほど善玉であれ、悪玉であれ(この表現もホントウの医学用語ではありません)、細菌がイッパイ入っているということになります。
 
 コップ一杯を200mlと考えると、100億個の乳酸菌を含む健康食品は2億CFU/g(ml)ということになります。

 2億を数字でかくと200000000CFU/g(ml)と長ったらしくなりますから、理系では2×10の8乗という表現を使います。もしもこの乳酸菌が腸管内で増殖し続ければ、倍々ゲームでお腹イッパイの善玉菌が腸を占有してしまいますね。

 残念ながら多くの乳酸菌は胃酸によって死んでしまいます。

 そのため、いかに生きたままの乳酸菌を腸管に届けるのか? が、乳製品メーカーやサプリメント業者の重要案件となっています。現在では理系のオジさん達のたゆまぬ努力の結果、乳酸菌を腸まで届かせる技術や細菌の開発が成功しています。

 一方、女性に多い膀胱炎について検討します。

 膀胱炎はスクリーニング検査でマイナスでも、オシッコを培養すると原因菌が発見されることがある、敏感な方は「痛い」「残尿感がある」と訴える病気です。

 軽い症状の場合は、飲水を増やして洗い流す的な方法で症状が治まります。でも、ちょっと排尿を我慢すると相手は細菌ですから倍々ゲームで増えてしまって、抗生物質(今では抗菌剤という呼び方をする場合が多くなっています)のお世話にならないと治すことができなくなります。

 細菌性膀胱炎の定義は

「病原菌≧10の5乗CFU/g(ml)」

 の場合を細菌尿としていますので、100000=10万CFU/g(ml) です。乳酸菌は200000000=2億CFU/g(ml) ですから、乳酸菌がメチャクチャ多いってことが理解できます。

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