田原総一朗が「ショーンKを復活させろ」 ネットとテレビは本当に融合できるのか
メディアの未来がみえてきた。ジャーナリスト・田原総一朗、ドワンゴ・夏野剛、日テレ・土屋敏男による「過激」なトークセッション。
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メディアのありかたを一変させたインターネット。最も大きく影響を受けているのが新聞やテレビ、ラジオだ。
広告収入は大幅に減少し、マスメディアの間違いが白羽の元にさらされ、SNSの登場で批判はさらに増幅されるようになった。
G7茨城・つくば科学技術大臣会合を記念して5月14日に開催されたJ-WAVE INNOVATION WORLD FESTA 2016 では「メディア革命の時代」をテーマにジャーネリスト・田原総一朗氏と日本テレビ・土屋敏男氏、ドワンゴ取締役・夏野剛氏がトークを展開した。
「ネットとテレビの融合」が叫ばれてからいくとしつき。トークセッションはネットとテレビの現在地からスタート。夏野氏が先の熊本地震でのネット炎上を批判する。
「地震があるときにバラエティ番組や芸能人が楽しそうな写真をあげているのがよくないとか。炎上させている人たちは何の関係もない不謹慎厨。不謹慎だといって追求する」
たとえば女優の長澤まさみがInstagramに笑顔の写真をアップしたところ、「不謹慎」と書き込まれ投稿自体を削除したと報じられた。
ホリエモンこと堀江貴文も収録済みの出演番組の放送が中止された。土屋氏からは現状のネット世界はこうみえる。
「ネットは多様な意見が出るといわれてきたけど、誰も文句を言えない正義を言ったもん勝ちになっている」
とはいえ、ネットに放送法は無関係だから自由にできるところはあると田原氏は話す。テレビの放送を続けるには政府の許認可が必要なのだ。
「今年になって高市早苗総務大臣が偏向している(テレビ)番組の偏向がいつまでも続くようだと、やっぱり電波停止にしなきゃといった」
今年の2月29日、田原氏はテレビで活躍するジャーナリストの鳥越俊太郎氏、大谷昭宏氏らとともに高市総務大臣の発言に抗議する記者会見を開いた。テレビが抱える問題点は放送法の外にあるという。
「高市早苗が偏向するからと電波を止めざるをえないと言った。ところが日本は憲法で言論、表現の自由が保障されている。
放送法と憲法とどちらが上か。憲法が上。高市早苗の発言は憲法違反といえばいい。問題はそういうことを放送しない。なんでみんな気をつかいすぎるのか」
記者会見にNHKのカメラもディレクターも来なかったと田原氏がこぼす。
ときの総理大臣・佐藤栄作が「偏向的な新聞は大嫌い」と言い、会見をテレビにのみに制限しようとしたころと隔絶のかんがある。 すると、夏野氏はテレビ中心のメディア観にこう意見した。
「日テレとかテレビ局がインターネットメディアで発信すればいいのではと思っている。テレビのために作ったコンテンツは電波を使って流す。
インターネット用のコンテンツはインターネットに出てくるのがもう古い。別にコンテンツはおもしろいものをつくって、適したメディアを選ぶ。メディアというとテレビ局というのはもう古いんじゃないか」