カブトムシゆかり、昆虫への愛を語る

『アウト×デラックス』の準レギュラー、虫のおねえさんことカブトムシゆかりさんが本を出した! サイエンス魂に溢れたアイドル的昆虫ライフをレポートする。

川口友万| Photo by Tomokazu Kawaguchi

スポンサーリンク

「海外の虫はどう動くのかわからないので恐いですね」

カブトムシ
背中にもカブトムシ!
【写真:川口友万】

 素で行くアイドルのカブトムシゆかりさんは、だからホラー映画が好きということも隠さない。

「虫好きに共通するのは、汚いものとグロいものが平気。潔癖の逆の指標があればそっちですね。汚いものが好きなわけじゃないですが、他人よりもハードルが低いんだと思う」
 
 アーティストの感性ですねえ。虫が平気なら大抵のホラーは怖くないですよね。

「触ったことのない虫は恐いですよ。小さい頃からの積み重ねで、こういう虫はこういう動きをするんだろうというのが予測できるので日本の虫に恐い虫はいないんですが、海外の虫はどう動くのかわからないので恐いですね。急に顔に飛びかかってきたりだとか目を狙ってきたりだとか、そういう不安はありますね」

 毛虫や芋虫は平気なんですか? 刺されたりしないんですか?

「昆虫採集へ行く時にいつも首にタオル巻くようにしているんですけど、暑くて外したら、毛虫が一匹背中に入っちゃって、一匹なのに背中でゴロゴロして毛を刺しまくったみたいで、家でお風呂に入ったら激痛が走って。なんだろうと思ったら、丸坊主になったイラガの幼虫が出てきて、ずっとアレルギーの薬を飲んでいました」

 昆虫採集も命がけですね。

「昔、グラビアやっている時に蚊に刺された跡があるって怒られたんですけど、それって矛盾してないかなって。森に行くのが私で、蚊に刺されたり虫に刺されたりは勲章で、それありきの私なのに、なんで怒られるのかなって。じゃあもうグラビアいいですよって」
 
 グラビアに興味がないというのは、男からするともったいない話ですけども。じゃあ虫一本で?

「季節の問題があって、どんなにやりたくても、冬は仕事自体が存在しないわけですよ。なので幅を広げなきゃと思うんですけど」

カブトムシ
『カブトムシゆかりの虫活!~虫と私の○○な生活~』(カブトムシゆかり/文一総合出版 税別1600円)
【写真:川口友万】

 昆虫は、微生物の次に地球に繁殖している最大種。その生態はわからないことだらけだ。その不思議に素直に向き合うと、わからないことが面白いに変わる。

 そんなカブトムシゆかりさんの見つけた面白いが、ぎっしり詰まっているのが『カブトムシゆかりの虫活!~虫と私の○○な生活~』(カブトムシゆかり/文一総合出版 税別1600円)である。

 昆虫の飼い方的な本よりも、昆虫を飼うこと自体の面白さを一生懸命に伝えようとしている『虫活』は、子供にこそ読んでほしい。理屈を並べる前に、まずは蟻を飼おう、バッタを捕まえよう。

 今年の夏は昆虫採集である。

取材・文 川口 友万

【了】

1 2
俳句

PAGE TOP ↑