雨の中を疾走するレクサスを体感するアート 「White Rain for LEXUS」

空間に繊細な水玉が弾けてゆく。「White Rain for LEXUS」の体感者は、光が雨粒となって降り注ぐスポーツセダンの疾走感を味わえる。

石水典子| Photo by MAT

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デジタル技術だけでは、物の質感から生まれる心地よさは生まれない

レクサス
リアルな物の質感へのこだわりがあふれる
【画像提供:MAT】

「調和性を重要視しています。技術が作り出すものはデジタルに近い。

 技術だけだと素材が持つ風合いや、アナログ感から感じる心地よさが出てきません。そのハイブリッドな融合をいつも心がけています」

 ピアノの音を使用し、デジタルにはない透明感を表現。雨が作り出す水面を表す床には、ミラーフィルムを貼って普通のブラックにはないツヤを出している。

 リアルな物の質感へのこだわりは、鑑賞者の共感を得るため。そのリアルさが、光を操作するという未知の体験をエモーショナルな体験に転換させる。

 六本木ヒルズ52階東京シティビューには平川紀道さんが制作したもう一つのレクサスの作品「the view[for LEXUS LF-LC]」が展示されている。

 プログラミングで作り出したデジタル曲線で地平の稜線を表したシンプルでクールな印象の「the view」は「White Rain」と対照的な印象だ。

「White Rain for LEXUS」の展示は2016年3月25日(金) まで。

 作品は日が落ちた夕方以降に一層情緒的なきらめきを見せている。立体ホログラムに手をかざし、スポーツセダンの疾走感を体験してほしい。

MAT公式HP:http://mediaambitiontokyo.jp/

取材・文 石水 典子

【了】

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