もっと知りたいネコの気持ち「隠れた」痛みを知らせるサイン25
「ネコの痛みを解明するプロジェクト」を進める英・リンカーン大学の研究者が選んだこのサインなら、言葉を話せないネコの痛みをいちはやく察知できるかもしれない。
スポンサーリンク飼い主なら誰でも気になる愛猫の健康
手で顔を洗い、声を出して餌を求める愛くるしい仕草だけでなく、布団の上に居座り睡眠の邪魔をするような”ふてぶてしさ”をみせても、人を虜にしつづけるネコ。
ペットフード協会によると日本では推定987万4千匹のネコが飼われ、平均寿命は15.8歳と短くはない。
東京大学とペット保険で有名なアニコム損害保険株式会社との共同研究によると1年間に病気にかかるネコは1万匹あたり4632匹にのぼる。もっとも多い病気は消化器疾患で泌尿器疾患、皮膚疾患と続く。
飼い主なら誰でも知りたいのがネコの健康だ。英・リンカーン大学のダニエル・ミルズ教授は「ネコの痛みを解明するプロジェクト」を立ち上げ、直接さわらなくとも行動の変化からネコの痛みを読み取る研究を進めている。
教授たちは獣医師にアンケートをとり、「隠れた」痛みを表す25の行動を選び出した。2月24日、科学雑誌「PLOS ONE」で発表された。
調べたのは外見からはっきりと痛みを感じているとわかる、顔をしかめたり、痛そうな鳴き声をあげる仕草ではない。飼い主が老化のよる体調の変化だと勘違いしたり、獣医であっても間違って診断する可能性がある「隠れた」痛みのサインだ。
教授たちのアンケートに答えたのは整形外科や腫瘍内科、胃腸科、神経科などさまざまな専門分野の獣医師19人。最終的に91の行動から獣医師たちの意見が一致する25のサインを選んだ。
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