【あぶない医学のおかしな常識】第2回 乳酸菌が100億個!! ところでどうやって数えてんだ??

非科学的インチキ医学をやっつけろ! アルファブロガー、五本木クリニック院長・桑満おさむ先生のブログから医学エッセイを厳選してお届けします。

桑満おさむ| Photo by Tomokazu Kawaguchi,Getty Images|シリーズ:あぶない医学のおかしな常識

スポンサーリンク

【第1回はこちら】

菌の話

くわまん
いかに生きたままの乳酸菌を腸管に届けるかが大事
【写真:Getty Images】

【乳酸菌は体に良いのは間違いがないと思います】

 実は乳酸菌っていう医学用語はないんです。

 大腸菌とか黄色ブドウ球菌とかバイキンは必ず固有名詞が決まっているのにです。

 じゃあ、乳酸菌ってテレビでも雑誌でも大企業から弱小のサプリメーカーまでが使ってるのはウソ?

 そういうワケではありません。乳酸菌と呼ばれるバイキンが食品類や腸管に入り込むことによって、「乳酸」を作り出す細菌類を「乳酸菌」と称しているのです。

 よって善玉と称される腸内細菌が多いと健康的な排便ができることに間違いはありませんし、女性の場合は陰部周辺を乳酸菌が悪い細菌から守ってくれていることも間違いありません。

 乳酸菌を含んだ健康食品で

「コップ一杯で乳酸菌が100億個!!」
 とか

「このサプリ1錠に乳酸菌が10億個も!!」

 的な表現はインフォマーシャル(番組風のCM)で、オバさま方の「あああー」「えーーー」と言う声がチョッとウザい通販番組でよく使われるています。

 乳酸菌が100億個って、いったいぜんたいドンだけ凄いのかを、私のホントウの専門である、泌尿器科領域で女性が罹りやすい「膀胱炎」と比較して検討して参ります

……お食事中の方にはご迷惑をおかけします。

【次ページ】続・菌の話
1 2 3
俳句

PAGE TOP ↑