なぜオスが“出産”するのか?【タツノオトシゴの不思議01】

地球上に約28000種いる魚類のなかでタツノオトシゴのオスだけがもつ、特殊な能力。それは、過酷な自然界を生き抜くための、戦略的進化だった。

山下祐司| Photo by Yuji yamashita , Getty Images|シリーズ:シリーズ・研究室から

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特殊能力をもつ、オスのタツノオトシゴの不思議

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神秘的な容姿のタツノオトシゴ【写真:Getty Images】

 すぼめた唇をつきだしたような口を持ち、ふくれたお腹とくるりと曲がった長いしっぽが印象的。タツノオトシゴは小さな背びれを細かく動かし「立って」泳ぐれっきとした魚である。一度見たら忘れられない奇妙な姿をしているこのタツノオトシゴは、なんとメスではなくオスが「出産」する。

 地球上に約28000種いる魚類のなかでこの特殊能力を持つのはタツノオトシゴのオスだけだ。


【タツノオトシゴの出産シーン Youtube】SeaHorseMarineより

 「タツノオトシゴのオスはお腹に育児のうという袋をもっています。カンガルーのメスがもつ袋に似ています。メスから卵を受け取ったオスはこの袋の中で卵をふ化させ、ふ化した小さなタツノオトシゴが育児のうから出てきます。そのためオスが『出産』するといわれています」と教えてくれたのはタツノオトシゴを研究する、上智大学理工学部の川口眞理助教だ。実はオスが体内で卵をつくり、産むわけではないのだ。

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