その高い山に登れ! 「報酬系」で読み解く、夢はでっかいほうがいいワケ 

人は喜びを得るために敢えて苦痛を選ぶ奇妙な生き物だ。その欲深さを逆手にとって、さらなる高みを目指すべき理由が、脳内物質を知ると見えてくる。

工樂真澄| Photo by Getty Images

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ポイントとなる「快楽の記憶」

報酬
目標とする山は高ければ高いほどいい
【写真:Getty Images】

「簡単に到達できるようなゴールを目指すべきではない。最大の努力の末にしか得られないことに向かって、本能を研ぎ澄ませ」とは、かのアインシュタインの名言。

 人は日々のパンのためだけでなく、自分の定めた目標に向かって努力するよう進化してきた。これを支えるのが「報酬系」と呼ばれる脳の神経回路だ。

 この回路では嬉しいとき、楽しいときなど「快楽」を感じるたびにドーパミンという物質が分泌され、そのドーパミンによってまた快感を得るという仕組みになっている。

 本来なら苦痛でしかない試験勉強や仕事、スポーツや恋愛なども、その対価として得られる名誉やお金、または自尊心が満たされることを嬉しいと感じるからこそ積極的に行う。もし苦痛しか残らないのであれば、寝て過ごすほうがましだ。

「快楽」とは紛れもなく、生きていくために欠かせない要素なのだ。

 スポーツの世界ではよく「勝ち癖」という言葉が使われる。試合に勝つ、というのはドーパミンが放出される最高のシチュエーションだ。

 ポイントになるのは「快楽の記憶」。報酬系はドーパミンがどんな機会に出たのかを、ちゃんと記憶している。そしてその恍惚感をまた味わいたいがために、さらなる努力をするよう脳に働きかける。

 勝ち癖とはいわば、脳にリーチがかかってドーパミンが出やすくなっている状態なのだ。

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