伝説マンガ“すげこまくん”が帰ってきた! 『GOD SAVE THE すげこまくん!』が復刊

マッドサイエンス高校生というぶっ飛んだ設定で、時代の先を行ったSFコメディ『GOD SAVE THE すげこまくん!』。そのベストセレクションが復刊された。

川口友万| Photo by Noriko Nagano

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四季折々のバカとSFマッドへの憧れ

すげこま
『GOD SAVE THE すげこまくん! ベストセレクション』
著者:永野のりこ
出版社:復刊ドットコム
判型:B6
頁数:304 頁
発売日:2016/03/18
価格:1,944 円 (税込)
銀座画廊スパンアートギャラリーのサイトにサイン本の通販コーナーあり
【画像提供:永野のりこ】

 1980年代、理系学生のマンガ好きで読まなかった人はまずいないと断言できる、『GOD SAVE THE すげこまくん!』。マッドサイエンティストの高校生が担任教師に片思い、めちゃくちゃな実験で学校をかき回す。

 私もハマったクチで、無意識に影響を受けているのだろう、すげこまくんの1万倍希釈ぐらいの人生を送っている。だから作者の永野先生は、ある意味で私の人生の師でもあるのだ。

 永野先生とお会いする。

「マンガ『すげこまくん!』を、今もお心にとめていてくださり本当にどうもありがとうございます。誕生が1991年、週刊連載開始が1993年という大昔のマンガで、復刊が夢のようです」

 我々の世代のマンガ好き&理系の間では、伝説の作品ですからね。当時のままで再販されるなんて、マンガの神はすげこまくんを救っていますね。

「21世紀のはじめ頃でしょうか、一時期、絵についてデビューからのマンガ作品も含めて“80年代っぽい”“昭和っぽい”という評価を受けたとき、それを“矯正の難しい欠点”のようにとらえてしまい、マンガ描きとして未来に生きてゆく希望を見失いかけました。

 でも今は、そういったものは“特徴”で、生かしていけたら、と思うようになりました」

 そういうわかっていない人はお仕置きですね。銀座・スパンアートギャラリーでの個展を拝見しましたが、生の松沢先生は危険ですね。

 いかんですね。私がボンテージLOVEになってしまったのは、永野先生の描く松沢先生の、巨乳タヌキ顔にやられたせいで。

『GOD SAVE THE すげこまくん!』は学園SFコメディになるかと思いますが、そういう分野が読者としてもお好きだったのでしょうか。

「高橋留美子先生の『うる星やつら』や吾妻ひでお先生のSFテイストのギャグマンガ等々今も大好きです」

 悪役はともかく、すげこまくん以前に、主人公が理系というのはほぼなかったんじゃないかと思うんですが? まあ、広い意味ではすげこまくんも悪役っちゃ悪役ですけど。

「マンガや映画やアニメや、小説に至るまで、いろいろな作品の脇や悪チーム等に登場するメガネくんキャラが好きで。ヤングマガジン様で主人公にして描かせて頂けとても嬉しかったです」

 メガネで、しかもマッドサイエンティストのキャラクターの高校生。イカレていますね。

「ヤングマガジン様で何か始めませんか? とお声掛けを頂いた時に、それまでデビュー以来描いてきたマッドサイエンティスト・キャラを主人公に…と。それしかないと。

 今振り返りますと、メガネのマッドサイエンティスト高校生が主人公のマンガでOKを頂けて、四季折々のバカなことを、ヘンなキャラたちが繰り広げてゆく、という大好きなタイプのマンガが描けて感謝いっぱいです」

すげこま
永野のりこ
1985年に『Sci-Fiもーしょん!』(『月刊少年キャプテン』)でデビュー。1992年末から『ヤングマガジン』で『GOD SAVE THE すげこまくん!』連載。
公式サイト『さいはての石の下のアレ』
【画像提供:永野のりこ】

 『○○くん』というタイトルのマンガを描くことが夢だったという永野さん。

「幼稚園の頃は、テレビで怪獣を見ては怪獣を模写し、小学生時代は赤塚不二夫先生のおそ松くんのアニメや『もーれつア太郎』に夢中でした。少年サンデーを毎週買って、その頃から『○○くん』とか『○○ちゃん』というマンガを描くのが一生の夢になっていきました」

 だからすげこま“くん”だったんですね!

「SFやマッド風味のバカいっぱいの日常マンガに憧れていて、今考えると、本当に幸せですね」

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