星より明るい衛星を打ち上げろ!! ロシアの「マヤーク」プロジェクト、米クラウドファンディングに登場

資金調達を開始した宇宙一の輝きを放つ「マヤーク人工衛星」。目指すのは宇宙船の破損など深刻な問題を引きを起こす、宇宙ゴミを清掃することだ。

岡真由美| Photo by Mayak

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マヤーク
「マヤーク(Mayak)」はどのように宇宙ゴミから惑星を救うのか?【写真:Mayak】

 モスクワ大学機械工学部(MAMI)のエンジニアと宇宙ファンからなるグループが、夜空のどの星よりも明るく輝く人工衛星の打ち上げを目指し、3月末からアメリカのクラウドファンディングサイト「キックスターター(Kickstarter)」で資金調達を開始した。

「マヤーク(Mayak)」プロジェクトでは、16平方メートルの四面体のリフレクターを含む超小型衛星を、地上から約600キロの低軌道で周回させることを目標としている。

 リフレクター部分は髪の毛の20分の1以下という、極薄のポリエチレン・テレフタレート(PET)でできたいわば「風船」のようなものだ。その薄膜の表面をアルミニウムでコーティングし、太陽光を反射する仕組みになっている。

 リフレクターが折りたまれた超小型衛星を目的地までロケットが運ぶ。そこで衛星はリフレクターをパラシュートのように広げ、軌道周回を開始する。


動画:A tour through the Mayak project Mayak

 キックスターターのページによると、ロシアの宇宙開発国営企業ロスコスモスが、2016年夏に打ち上げ予定の「ソユーズ2」ロケットにマヤークを搭載するという。

 ソユーズには森林火災をモニタリングする地球観測衛星「Kanopus-V-IK」も搭載予定となっている。

 クラウドファンディングの出資者は全員、マヤークのモバイルアプリを使用することができ、リアルタイムでマヤークの様子を知ることができる。マヤークは非常に明るいため、夜空でその位置を探すのも簡単だ。

 マヤーク人工衛星の役割は「輝き」だけではない。増加の一途をたどる宇宙ゴミ(スペースデブリ)を掃除する実験計画もある。

 宇宙ゴミを衛星の軌道からそらし、最終的には地表から高さ数十キロの大気圏に突入させて燃やす新しい空力ブレーキシステムを試す予定だ。

 宇宙ゴミの問題は深刻で、衝突すると宇宙船や衛星が破損する可能性があるため、現在さまざまな対応プログラムの研究が進められている。

 マヤーク・プロジェクトそのものは2014年から始まっており、キックスターターよりも一足先に、ロシアのクラウドファンディングサイト「ブームスターター(Biinstarter)」で今年1月から資金調達を行っている。

取材・文 岡 真由美

【了】

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