見られるか見られないかは分からない 寄り目が必須の展覧会が不思議 

東京・清澄白河のギャラリー無人島プロダクションで、八木良太さんの個展が開催されている。新作のテーマは「考古学」だ。

石水典子| Photo by Noriko Ishimizu

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砂の中に埋まった音を掘り起こす作品とは?

考古学
八木良太展「メタ考古学」、会場の様子
【撮影:石水典子】

 八木良太展「メタ考古学」が開催中だ。

 展示会場に訪れると、石碑のような作品や回転する土器などが並んでいた。博物館のような趣だが、“考古学的手法”を使った表現とはいったいどういうことなのか?

 ディレクターの藤城里香さんに、作品解説をお願いした。

「まずワイヤレスヘッドフォンを付けて砂場の砂を掘ってみてください。砂の中のどこかにセンサーが埋められていて、掘りあてるとヘッドフォンに鳩時計・時報・アラーム・秒針など時を告げる音が流れてきます。

 これは私の個人的な見解でもありますが、発掘とは時間を掘り起こす作業ともいえますよね」

 八木さんの2011年制作の作品の中に、カセットテープレコーダーからメトロノームの音が延々とループで流れ続ける《Common Sense (time)》がある。

 テープレコーダーは再生ボタン以外、停止ボタンや巻き戻し、早送りのボタンは塗り固められ、押せないようになっている。

「止めたり巻き戻したりしかできない、時という概念を可視化させた作品です。

 八木さんは最先端の技術というより、レコード、カセット、CDといった昔からあるような記録媒体をよく表現に用いています。

 それらが持つ本来の役割を変え、時間や音といった目に見えないものを違った切り口で見せる作品を多く発表しています」

 再生しかできない…。確かに時間の本質かもしれません。

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