ドクター中松を忘れるな! 中松氏の珍発明

舛添氏の退任により、東京都知事選が行われることになった。知事選といえば、必ず登場するのがドクター中松こと中松義郎氏である。

川口友万| Photo by Tomokazu Kawaguchi

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ドクターの発明は広大無辺である

中松
『護身用かつら』(特許公開2007-285622)。投げてるよ、カツラ
【掲載元:特許公報】

 『護身用かつら』(特許公開2007-285622)に目が留った。カツラにおもりとヒモがついている。<投げつけて手元に戻る護身用とすることを特徴とするかつら>だという。

 カツラを投げる? 銭形平次? 

 <突然チカンが襲ってきたら> 

 チカン? 女性用なのか、これ。

 <いつでもどこでも犯罪が起こったときに使用者の身を自ら守ることが出来る>

 ……たしかにできるだろうけど。痴漢もビックリするだろうな。痴漢に襲われたら投げるカツラ、しかも相手を倒すなりシュッと手元に戻るのだ。ゆーとぴあのコントのようだ。

中松
カツラがペットにもなる。ね? ドクターのこと、何もわかってなかったでしょ? 
【掲載元:特許公報】

 さらにラジコンを搭載し、<犬との散歩のようにする事も出来るかつら>。

 いやちょっと待ってくれ。カツラと散歩はしないでしょう、いくら何でも。

 カツラにラジコンで女が散歩? 想像して欲しい、いやできないだろう。貞子もビックリの恐ろしさ。バカにでもしようものなら、シュッとカツラを投げつけられる。

 『ズラ刑事』という映画のためにドクターが作ったのだそうだ。

 念のためにDVDをチェックしたら、研究所の所長役でドクターが出演していた。ドクター中松氏が「成功じゃー!!」と叫び、そして本当にヅラがラジコン操作で動いていたのだった。

 だからって特許をとらなくても……。だってドクター以外の誰がこんなことを思いつくというのだ? 特許を取る意味がないだろう、意味が!

 テレビの伝えるドクターは氷山のひとかけらでしかない。ドクターの発明ワールドははるか宇宙のように広大なのだ。

 今回の都知事選でも、できるならばドクター中松氏が元気に都政を発明する姿を見たいものである。

取材・文 川口 友万

【了】

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