ダイエットで制限すべきは糖質か脂質か? その決め手はあの「伝説の健康飲料」【おかしな科学】
世のニセ科学をぶった切る『おかしな科学―みんながはまる、いい話コワい話 』(楽工社)の共著者で、疑似科学バスターのロッポンギヒロユキが世間のウソを見破ります。
スポンサーリンクデブは無理なダイエットで二度死ぬ
最近、重力波が気になります。どうも体全体が重力を感じやすくなっていて、もしかして「重力波過敏症」ではないかと疑いたくなるくらい。まあ、原因はわかっているのですが……。
そんなわけで、同じ悩みを持つ同世代の知人たちと会えば必然的にダイエットの話に花が咲きます。
ほとんどの人が口にするのは「どうしたら効率よく痩せられるか?」という命題。フェルマーの最終定理やリーマン予測のごとく、あるいはぬりかべのごとく、人々の前に立ちはだかっているのです。
肥満を放置するとやがて死に至りますが、デブが無理なダイエットをすれば死にます。どっちにしろ死ぬのなら、苦労せずに痩せる方がいいと思うのは人の情。むしろ「運動したら負けだ!」とすら思いたくなるってものです。
一時は「糖質制限ダイエット」が希望の光でした。ご飯やパンを制限する代わりに、“カロリーのかたまり”である肉などの脂質はいくら食べてもいいというのは、我慢のできないダイエット希望者にはたまらない誘い文句。
しかし、実際に成功している人がいる一方で、身近に失敗した人も少なくありません。
もともと野菜中心の食生活だった女性は、子どものダイエットにつき合って食事を糖質制限メニューに変更。ところが肉食が増えたために太ってしまったとか。ダイエットするはずだった子どもも、ご飯の量を減らせずに終わったそうです。
さらにブームの火付け役になった作家がぽっくり逝ったなんて話を聞くと二の足を踏んでしまいたくなるのも当然。やはりデブはダイエットも命がけなんでしょうか?
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