【食べる科学実験】なぜ人はラーメン二郎に並ぶのか? 魅入られる謎を科学で解明
開店前から閉店まで延々と途切れることなく人が並ぶ謎のラーメン屋「ラーメン二郎」。その何がそれほど人を熱狂させるのか?
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一度ぐらいは食べておくかと食べに行った。
開店10分過ぎに着いた。列はすでにビルを半周している。並んでいるのは全員男である。
黙っている。早くも店から出てくる男たちがいるが、彼らも黙っている。
男は黙ってラーメン二郎。そこに何があるのか。
入り口の手前に自動販売機があり、みんなそこで何かを買っている。列が進み、自動販売機の前まで来て、笑った。全部ウーロン茶なのだ。
そんな自動販売機、見たことがない。前の人の真似をして、1本買った。
ようやく自分の番が来た。中に入ると、熱気。カウンターだけである。カウンターの向こうで鍋がぐらぐらと煮えている。煮えまくっている。
入口の自販機で迷った。ぶた入り? チャーシューではなく、“ぶた”なのだ。
ただのラーメンからぶたダブル大ラーメンまで、メニューは6種類。大は食べきれないと聞いていたので、ぶたラーメンを選んだ。小ぶた、と呼ぶそうだブヒ。
厨房ではおっさんが客と慶応義塾大学(すぐ隣にある)のボート部の話をしながら、“ぶた”を切っている。それがまあデカい。
ご立派というか、切った後でも塊肉。あれを食べるの?
脂でギトギトした缶にスプーンを突き込んでは山盛りの白い粉。それを丼へ放り込んでいく。ジロリアンの間では魔法の粉と呼ばれている。
ようは味の素、グルタミン酸ナトリウムだ。ジロリアンは略してグルと呼ぶらしい。オウム真理教と間違えそうだ。
ジロリアンはなぜラーメン二郎がおいしいのか、日夜議論を戦わせている。そこで結論されているのが、グル、タレに使われるカネシ醤油とキサイチみりん風調味料、オーションという小麦粉を使う麺、それがラーメン二郎の秘密だそうだ。
秘密も何も、それってラーメンの材料全部だろ、全部。