人がイルカを出産? メディアアーティスト長谷川愛の発想の原点 後編(全2回)
作品が第19回文化庁メディア芸術祭でアート部門の優秀賞に選ばれた、長谷川愛さん。過去にも多くのユニークな作品を制作している彼女の発想力に迫る。
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SF小説やアニメが好きだという長谷川さん。とくにガイナックス系のアニメは昔から見ていたそうだ。
アニメが長谷川さんの発想力の原点に繋がるのではと思い、好きな作品を聞いてみた。
「最近面白かったのは『キルラキル』です。生命繊維や、『服と人間の関係とは?』という問いかけは、もうアート。
女の子のセクシーなシーンが多いアニメで、男性が脱いでいたところも、いいところをついていると思いました。
9.11のあった時に見た『エウレカセブン』も衝撃的でした。メディアがアメリカ批判をできないときに、アニメはやっていたからです。
『残響のテロル』は、ネットでテロ予告するところが、ISと繋がります。アニメは大衆に訴えかけるけど、エデュケーションしているところが面白いと思います」
「掘り起こせばきりがないんです」と話す長谷川さんに、「作品にも影響はありますか?」と聞くと、「ありますよ、絶対」ときっぱり。
やはりアニメは自由な発想を育んだ、一つの要素だったのかもしれない。
最後に長谷川さんは、アート作品でシュミレーションすることで、普通なら気が付かないような選択肢を見つけられる可能性があることを指摘した。
彼女の作品を目の前にすると、新しい未来の可能性を感じる。
取材・文 石水 典子
【了】
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