【あぶない医学のおかしな常識】第3回 飲んだら死ぬで~! ヤセる薬にご用心!

非科学的インチキ医学をやっつけろ! アルファブロガー、五本木クリニック院長・桑満おさむ先生のブログから医学エッセイを厳選してお届けします。

桑満おさむ| Photo by Tomokazu Kawaguchi,Getty Images|シリーズ:あぶない医学のおかしな常識

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ダイエットサプリを飲むダイエット方法の有効性

桑満03
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 ダイエットサプリで今流行っている考え方は「燃焼系」なんですね。特に副作用を考える必要がないはずのサプリメント(単に食品です)なので安心して使用できますが、効果はあまりにも個人差があります。

 統計学的に信頼できるデータは残念ながら今のところ私も確認できませんし、厚生労働省もできていないようです。つまり、あんまり効果は期待できません。

 ただ単に下痢をしているだけのダイエットサプリもけっこう多いです。

 主成分はセンナ・アロエなどの植物が中心となっているものは、それほど副作用は考えなくていいのです。

 10年前ほど中国製のダイエット食品で「天天素」というものが大問題になったんですが、問題のダイエット食品はフェノールフタレインは下剤として使用されていました(発ガン性があるために薬としての使用は全面禁止)。

 単に下痢をしているだけですので、効果があるというよりは栄養不足になっているだけの状態であり、特に外国製のものは気をつける必要があります。

 下痢をした上で、ガンまで発症してしまったら、そりゃ痩せますって。

 中には半端ない効果を発揮する一方で、信じられない成分を含んでいたものもあります。
 
 覚せい剤を痩せる薬と称して密売したり、サプリの効果を高めるために混ぜ込んでいた事件もあります。

 これらは心臓をバクバクさせて異常に落ち着きのない行動を誘発し、そして交感神経が刺激されますので常に緊張状態になり、食欲は減退します。

 試験前とか重要な会議の前に食欲が落ちるのと同様のメカニズムです。

 さらに麻薬の影響で、仕事もできなくなって当然職も失います。最低限必要な食費も覚せい剤代に変わってしまいます。

 そんな医学的・栄養学的さらには経済的に効果的に痩せることが可能なんです。痩せる目的で手を出してしまっても最終的には薬が薬を呼び込む状態になり、痩身目的が薬目的の人生になってしまうのです。

 実際に痩せるといって販売された事件が国内でありました。詳しくは「市場規模2兆円 あなたの飲んでるサプリは安全ですか?」と題してブログに書いていますのでぜひお読みください。

文 ・桑満おさむ
構成・編集部

【第4回に続く】

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