私以外あなたの子じゃないの? 血筋から将来性まで見抜く遺伝子検査
玉石入り乱れた遺伝子検査サービスに、この春から「認定制度」が導入されることになった。「究極の個人情報」を取り巻く世界に秩序は訪れるのか。
スポンサーリンク唾液を採らせたまえ、キミが何者か、当てて見せよう
大沢樹生・喜多嶋舞の托卵騒ぎで話題になった「親子鑑定」。あれは父子の血縁関係を調べるものだったが、DNA検査が大きく取り上げられるきっかけになった。
ここ数年で「遺伝子検査ビジネス」は急成長している。経済産業省によれば、国内の遺伝子検査サービス関連の事業者は1000以上。
そのほとんどは疾患遺伝子検査を中心とした医療機関。しかし親子鑑定を行うような「個人向け遺伝子検査サービス」も急成長している。
大手ヤフーをはじめDeNAやDHCなど国内企業だけでなく、グーグルや中国の会社など海外の企業も参入して、いまや玉石混淆だ。
検査と言っても方法は簡単。主流はインターネットで申し込んで、口の中を綿棒でこすって送り返すもの。結果はインターネットを介して個人的に閲覧できるようになっている。
個人向けサービスを提供する会社は、調べる検査項目にそれぞれの特色を打ち出している。しかし科学的根拠や診断方法、アフターケアなどの基準があいまいなこともあり、少なからず問題が露呈し始めている。
消費者庁に届けられた事例では、「遺伝子検査の結果からダイエット食品を勧められ購入したが、いっこうに痩せない」とか、「同じ検査を違う二つの機関に頼んだら異なる結果が出た」とか、品質やサービスには改善点が多い。
このような状況に交通整理を図るべく、NPO法人「個人遺伝情報取扱協議会」が、この春から認定制度を導入することになった。
現在のところ認定申請しているのは13社で、決定は4月以降になる見込み。認定は経済産業省のガイドラインに厳格に従って行うというから、信頼できる業者を見極める有効な指標となる。