【数字という美しき暗号】オリンピックのエンブレムにこんな秘密が! 数学好きから見た世界の見え方

2020年東京オリンピックのエンブレムに隠された秘密をご存知でしょうか? ただ眺めているだけでは気づかない、素晴らしい秘密についてご紹介します。

横山明日希| Photo by |シリーズ:数字という美しき暗号

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やっぱり世界は数学で溢れている!美しさも作る数学の魅力

エンブレム
へそから上と下の比率がちょうど黄金比といわれるミロのヴィーナス
【写真:Getty Images】

 たしかに、数学が好きな人にとって日常は数学の問題だらけです。

 たとえば、「車のナンバーを見て各桁の数字を四則演算を使い10をつくる」といった問題は一番有名。

 他にも、西暦2016年なので2016になる計算式を考えようとしたり、マイナンバーの数字が素数かどうか調べたりなど、不思議な習性を持っています。

 今回のオリンピックのエンブレムの秘密発見も、模様があれば面積を求めようとしたというのがきっかけ。

 その問題作りの途中で生まれた発見の一つだったようです。ちなみに発見した時の気持ちを聞くと

「興奮しました」

 との事でした。

 筆者も数学科出身の身として常々感じている事ですが、美しさと数学には切っても切れない関係があります。

 ミロのヴィーナスのへそから上と下の比率がちょうど黄金比だとか、ピラミッドの底辺の長さと高さが黄金比というのは有名な話ですが、現在の美術においても数学的性質を活用した作品は少なくはありません。

 今回の発見をしたもっちょ氏に、こんな質問をしてみました。

― この発見を見てくれた人に伝えたい事はありますか?

「やはり、物事の見方は一つだけではない、ということですね。

 世の中は数学にあふれています。そういう見方をしないと見えないだけで。

 日常の中にいきなり数学が立ちのぼってくるのって、結構楽しい体験なんです。もちろん普段から物事を多面的に見るようにしていないとそれはできません。

 私は法則をいくつか発見しただけなので、あまり偉そうなことを言える立場にはないですが、物事を多面的に見ると思いがけない発見があったりして結構楽しいよ、ということは伝えたいですね」

 純粋に美しい作品として楽しむだけでなく、数学的に少し違った見方をする事で見えてくる美しさ、ご理解いただけけましたでしょうか。

 オリンピックのエンブレムを見かけた時には、改めてこの事をぜひ思い出してみて下さい。

取材・文 横山 明日希

【了】

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