20年振り“明和電機”大阪へ―― ナンセンスマシーンの生演奏でカラオケだ!!
中小企業スタイルで活動する、土佐信道氏プロデュースのアートユニット明和電機が、2016年6/10(金)よりグランフロント大阪で20年ぶりとなる大阪展を開催する。
スポンサーリンク史上最大規模となった上海展の次は大阪へ
2016年1月に終了した中国・上海の明当代美術館(ミン・コンテンポラリーアートミュージアム/McaM)での展覧会を振り返りながら、明和電機・土佐社長に大阪展がどのようなものになるのか聞いてみた。
――海外でも展示やライブを活発に行う明和電機が、活動23年目にして初の中国進出となった上海展。収穫のあったことは?
「ナンセンスマシーンのコンセプトがより、明確になりました。明和電機の製品の芸術的なコンセプトであり、核となっているのが“不可解の探求”です。
ナンセンスマシーン展は国内外で何度も行ってきましたが、上海ではコンセプトを中国語に翻訳する必要がありました。翻訳は、本質を捉える作業ともいえます。
たとえば、ナンセンスマシーン展の『ナンセンス』という言葉も、英語で直訳すると『非常識』『無意味』ですが、これではコンセプトに沿わない。展覧会タイトルは『超常識』と表記するのがいいのでは、と解釈していく必要がありました」
――明和電機のいうナンセンスは「無意味」ではなく、「新しい常識」を作る「価値」を生み出すことであり、それが芸術家の本質であると。
では今度の大阪展の展示設計はどのようなものになりますか?
「作品のコンセプトが分かるように、スケッチを会場のセンターに配置しました。観る方もスケッチが一番『不可解』に感じられると思います」
――社長がドトールで描いているというスケッチですね。他に大阪で展示される作品の中で、思い入れの強いものは?
「人工声帯に空気を送り、張力をコンピュータ制御して歌うロボット『セーモンズ』、ランニング中に背中のユニットがトマトを運んでくる『ウェアラブルトマト(通称:トマタン)』。
あと子ども向けのライブショーのシリーズ『ヒゲ博士』、女とは何かというテーマを、セックス、遺伝子などを切り口に表現した『エーデルワイスシリーズ』です」