電磁波が植物を発芽させない? 無線LANルーターの害毒は本当か?

無線LANルーターのそばでは植物が育たない! 数年前、デンマークの女子中学生の行った世間を騒がせた実験「電磁波は生物に悪影響」について追試をしてみた。

川口友万| Photo by Tomokazu Kawaguchi

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電磁波は生物に悪影響を与えるのか?

電磁波
無線ルーターのある部屋とない部屋に、それぞれコショウソウの種を置いた皿を6皿づつ置いたところ、無線ルーターのそばの種は発芽しなかったという

 電磁波過敏症という病気がある。電磁波が強い場所で吐き気や頭痛に襲われ、やがて電子機器全般が受け付けなくなる。

 『電磁波過敏症』(大久保貞利・緑風出版)によると、ある人は自宅で発症、ひどい吐き気と腹痛に襲われ始めた。苦しむ中、苦しさには周期があり、それが<冷蔵庫の冷却モーターの動きと身体の痛み>(同書)が連動していることに気がついた。

 病状は進行し、2ヵ月後には<テレビは5メートル離れても頭痛と全身がビリビリ感じ、見ることはできなくなった>(同)。

 結局、家の中から電化製品を排除し、人里離れた土地へ移住することで、徐々に病状が回復した。

 別の人は病院でMRI検査を受けた後、食道が痙攣して倒れてしまう。<のどと食道と肺がジリジリ焼けるような痛み>(同)で眠ることができなくなった。

 ホットカーペットの上で仕事をしていると頭痛に襲われ、山中の一軒家に避難する。今は外出するときにアルミホイルを内側に貼ったヘルメットをかぶり、自動車も電車も使わず、移動は自転車だ。

 夫の病気を妻は半信半疑だった。引っ越す前の自宅のそばに工事関係の会社があり、そこのサーチライトが点いていると夫が苦しがったが、朝にはサーチライトは消える。

 ところが朝になっても夫が苦しがったため、確認するとサーチライトを消し忘れていたのだそうだ。

 WHOは3~4ミリガウスの電磁波を常時浴びていると小児ガンの発症率が2倍に増えるという。

 カロリンスカ研究所では平均2ミリガウスの電磁波を浴びる職場の労働者の認知症やアルツハイマーの発症率は、そうではない職場に比べて4.8~5倍に上るという(『もしも、IH調理器を使っていたなら』船瀬俊介・三五館)。

 電磁波により脳細胞からカルシウムイオンが流れ出し、全体が萎縮するのだという。またエコキュートを家に入れたところ、『釣り鐘の中に閉じ込められているよう』な苦痛で半年で11キロも体重が減り、とうとう自殺してしまった人もいる(『もしも、IH調理器を…』)。

 電磁波過敏症を精神病の一種で片付ける医者が大半だが、患者が背中を向けた状態で電気製品のスイッチを入れた切ったりするとそのタイミングを当て、脳の血流も変動するらしい。電磁波は脳に影響を与えるのか?

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