夏こそ自由研究で科学センスをみがこう ~西洋ふだん草って何?編~

科学を進歩させる新発見のしっぽをつかむには、変化に気づける観察力が欠かせません。夏休みは観察力をみがける野菜の栽培にチャレンジです。

山下祐司| Photo by Yuji Yamashita

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観察しながら成長を見守ろう

サカタ
プランターの外で水の勢いを調節

④水をかける

 じょうろの先端にはハス口をつけてください。水がやさしくかかります。めんどうだからとコップであげるのは御法度。なぜなら、せっかく並べたタネが移動してしまうから。

 清水さんオススメのテクニックはプランターの外でじょうろを傾けて水を出し、じょうろの先の角度を調節して勢いをセーブしてから、プランター内に水をかける方法。これなら間違いなくやさしく水をあげられます。

サカタ
水はやさしくたっぷりと

(清水さんのアドバイス)
「このセッティングのときにはプランターの下から水がポタポタとしたたり落ちるほどたっぷりと水を与えてください。

 葉が出てきて触ってぐらぐらしないほどしっかり根づいたらコップで水をやっても大丈夫です。もちろんやさしくしてくださいね」

 セッティングはすべて終了。10分もかかりませんでした。

 これから大切な日々のお世話です。夏休み中の収穫に間に合わない可能性もありますが、それを含めて考察して楽しみましょう。清水さんから育て方のポイントを聞きました。

ポイント① ~日々のお世話~

・できるだけ太陽光があたるところで育てる。風通しも非常に重要で不可欠です。

・タネをまいてからの2週間ほどは根は土の浅いところで成長するので、表面が乾かないように水やりに注意する。目安は少なめの量で朝と夜の1日2回。

・西洋ふだん草が成長してきたら水やりは1日1回でOK。ただし、プランターの下から水がしたたるほどたっぷりと。

(清水さんのアドバイス)
「よくある失敗例は水が少なすぎること。植物を育てるにはみなさんが思った以上に水が必要です。

 成長したら水がプランターからしたたり落ちるほどたっぷりとあげてください。その理由は水の供給以外にもあります。

 ひとつは肥料を水で溶かして吸収できるようにするため。もうひとつは土の中に酸素を含ませるため。水やりには大気中の空気を土の中に取り込ませる役割もあります。

 そして、水が通過した道は空気の通り道にもなります」

ポイント② ~虫、病気対策~

・虫や病気に強い健康な植物を育てるために、日々の水やり、風通しが重要。

・虫対策には農薬か虫除けネットを使う。

(清水さんのアドバイス)
「正しく使えば農薬をいたずらに恐れる必要はありません。

 最近ではデンプンなど食品成分由来の農薬もあります。気になる人は虫よけネットを使いましょう」

ポイント③ ~2回目のチャレンジ~

・余ったタネは袋に入れたまま、開封口をテープで止めて冷蔵庫で保管。保証期間内に、なるべくはやく使い切りましょう。

・「キッチンベジ・タネまきはじめてセット」の場合、2~3回は栽培出来る量のタネがセットされています。

(清水さんのアドバイス)
「2回目に挑戦するときには、土をほぐしてください。1回目の植物の根を取り除いて、必要であれば新しい土を足しましょう」

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