【あぶない医学のおかしな常識】第2回 乳酸菌が100億個!! ところでどうやって数えてんだ??
非科学的インチキ医学をやっつけろ! アルファブロガー、五本木クリニック院長・桑満おさむ先生のブログから医学エッセイを厳選してお届けします。
スポンサーリンク気になる乳酸菌の数え方
【乳酸菌をわざわざ100億個を数えるわけではありません!!】
細菌の数をイチイチ数えていると時間がかかって仕方がありません。
理系のオジさんたちは、実際は膀胱炎の場合、1000倍に薄めた尿を顕微鏡で覗いて1視野に1つ細菌が見えたら病原菌≧10の5乗CFU/g(ml)、と認定しています。
100億個の乳酸菌をカウントする場合に同じ方法を用いたとしたら、1視野に2000個も乳酸菌が見えてしまいますので、たぶん他の方法でカウントしてることが予想されます。
乳製品メーカーやサプリメーカーのお客様相談室に電話をして、乳酸菌の数え方を尋ねようと思いましたが、クレーマーとして認識される可能性と「そんなのググれよ!!」との受ける可能性がありますので、ググりました。
具体的なカウントの仕方は膀胱炎の判定と同様に薄める方法とカウント専用の検査機器を使用するらしいのですけど、大問題が発生しました!!
なんと乳酸菌のカウントの仕方は
「生きている乳酸菌も死んでいる乳酸菌も同時に数えていた!!」
という驚愕の事実が判明したのです。つまり、腸内で増殖することがまったく期待できない死んだ乳酸菌も数に入っている可能性が大なんです。
やはりお客様相談室に電話をして、死んだ乳酸菌と死んだ乳酸菌をどのように選別してカウントしているのかを尋ねようと思っています。
あっ、そうだ、私は医師なんで、乳酸菌の代表選手であるビフィズス菌を含む「ラックビー」を作っている製薬メーカーの学術部門に聞けばいいんだ!!
MRさん、明日電話しますんで、よろしくお願いしますね。
文 ・桑満 おさむ
構成・編集部
【第3回に続く】