短歌の文字数は素数! 短歌と数学の意外な親和性を考える【数字という美しき暗号】
5・7・5・7・7は全部素数! 短歌も俳句もなぜ素数なのか、数学のお兄さんこと横山明日希が深く考えてみた。
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2,3,5,7,11,13,17,…
理系にとって「素数」は馴染みの深い数字だろう。特に、数学好きな理系にとってはたまらない数字であるはずだ。
しかしこの「素数」日本古来から文学的にも馴染み深いものとなっている。
日本には「5」と「7」を組み合わせた歌、「俳句」や「短歌」「長歌」といったものがあり、その構成が「5・7・5」「5・7・5・7・7」「5・7・5・7・・・5・7・7」と、まさに素数の組み合わせにより構成された歌となっている。
数学と文学は意外な所でつながりがあるのではないだろうか。今回は特に「短歌」に焦点をあて、数学的な話を掘り下げていきたいと思う。
短歌は「5・7・5・7・7」で構成され、それぞれの句が素数となっている。また、それに加えてすべての文字数を足すと「31」と、これもまた素数になるのである。
これは偶然なのだろうか。なんと俳句の文字数も合計で「17」と素数になるものだから、偶然とは思えない。
いくつか文献を見ていてもそれといった情報にたどり着く事は出来なかったが、サイエンスナビゲーターの桜井進氏著書に以下が書かれていた。
「『5』や『7』および『5と7の組み合わせ』が持つ表現の絶妙さを、直感的にすくい取っていたと考えられる。そして『奇数』を『陽の数』として尊び、さまざまな場面で重用してきた歴史が作用したのではないか」
なるほど、陰陽五行との関連性を一つの可能性として考えるのは面白いかもしれない。陰陽五行が日本へ伝わってきた時期と短歌の発祥時期もそこまで離れていないので、この説は自然なのかもしれない。
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