「日本の伝統食こそ理想の食事」と称賛する、ある報告書に隠された不都合な真実!
我が国の文化が世界で認められるのは間違いなく喜ばしい。しかし、そこに根拠は本当にあるのか。米国会に提出された日本食文化が称賛されているという報告書の中身を紐解くと……
スポンサーリンクアメリカ上院議会も注目した和食のチカラ?
外国の人が日本の文化を好きになってくれるのは、日本人としてうれしくないわけがありません。
アメリカで先行配信された『ポケモンGO』は、対岸のあまりの過熱ぶりに置いて行かれそうですが、フィギュアスケートのメドヴェージェワ選手が演じた『美少女戦士セーラームーン』は最高でした(いや、DAIGO嫁も出ていた実写版をDisってるわけじゃないです)。そして今度はぜひ、『少女革命ウテナ』でお願いします。
スカーレット・ヨハンソンが『攻殻機動隊』の草薙素子を演じると聞けばお世辞のひとつも言っておこうかという気になりますし、永井豪作品にインスパイアされたイタリア映画『皆はこう呼んだ「鋼鉄ジーグ」』は間違いなく、お世辞抜きに素晴らしい作品です。
でも、海外で日本文化が受け入れられたからといって、全部が全部、手放しで喜べるとは限りません。なにしろハリウッド版の『ドラゴンボール』や『北斗の拳』なんていう、暗黒時代の遺物もありましたからね。
どこの国の人間でも、自分たちの文化が褒められればうれしいものです。2013年にユネスコ無形文化遺産に登録された和食も、日本が誇る文化です。
もちろん、そんなたいそうな肩書を持ち出すまでもなく、ヘルシーで繊細な味の日本食は世界のどこに行っても高い評価を受けています。
さらに、1977年に発表された5000ページにも及ぶという「マクガバン・レポート」では、アメリカの国会さえ和食を賞賛しているというのです。曰く、「日本人が元禄時代(1688~1704年)以前に食べていた伝統食こそ、理想の食事である!」と。
ちなみにこのレポート、ジョージ・マクガバン上院議員が委員長を務めた「栄養と人間欲求における合衆国上院特別委員会」の報告書で、心臓病をはじめ、生活習慣病にむしばまれがちなアメリカ人の食生活と健康に関して調査したものです。
この中で、肉食中心の西洋的な食事を批判し、「精白していない穀類」や季節の野菜、魚介類中心の質素で伝統的な日本食を絶賛しているのだとか。
米連邦議会の上院でそこまで褒めてもらえるなんて、日本人としては鼻が高いというものです(まあ実際は鼻低いんですが…)。
ところが現代の日本人は、そんな素晴らしい伝統的な食生活を捨てて西洋型の肉食中心になってしまい、成人病もどんどん増加してしまったのです。
そこで食に関する意識高い系の人たちは声高にこう叫びます。「現代の日本人も、伝統的な食生活に回帰して健康的なライフスタイルを手に入れよう!」と。
とても素晴らしいことです。「精白していない穀類」=玄米と野菜や魚だけの食生活で、江戸時代のように健康で健全な身体を手に入れ、生活習慣病に苦しむことなく、長生きできるようになる。文句なしの万々歳です。