『花粉症はお腹の虫が治す』都市伝説の真相は?
花粉症の原因は、スギ花粉や中国の大気汚染などさまざまに言われるが、環境が清潔になって回虫がいなくなった結果だという説がある。
スポンサーリンクびろうな話で申し訳ございませんが……
私の友人は10年来の花粉症患者で、3年前の春から耳鼻科で薬をもらっている。
くしゃみが止まらず目がかゆく、それは耐えがたいものらしい。
ところがその翌年、いきなり花粉症が治ってしまったのだ。
その次の年、つまり昨年もまったく花粉症が出なかった。体質が変わるってことがあるのかと思っていたらしいのだが……。
「去年、トイレでさあ」
ひも状のものが?
「そういえば糸コンニャク、食ったなぁと」
……イヤな予感がするが、それで?
「半年前にもっと長いのが出てさあ。そうそう、昨日はモヤシを喰ったんだっけ」
そしてつい1カ月前のこと。
「30センチもあるのが出てきたんだよ」
うう、気持ち悪い。聞かなきゃ良かった。
さすがに友人もショックで、慌てて医者に行ったら、
「何か生野菜食べましたか?」
そりゃサラダぐらい食うだろうと思ったが、とにかく回虫だろうとのこと。
寄生虫にはサナダムシのような条虫や学校で検査していたギョウ虫、ギョウ虫よりも長くて10~30センチになる回虫がいる。
回虫は相当にイヤな生き物で、小腸から体内にもぐり込み、血流に乗って肝臓に行き、次に心臓、肺を巡って肺胞を破って外に出てくる。
そして気管をさかのぼり、食道を降りて腸に戻る。体の中を回るから回虫なのだ。
医者でギョウ虫・回虫の特効薬コンバントリンを処方され、飲んだ。この薬、1回で90%の駆除効果があるそうだ。そして駆除してどうなったか?
「週末からさっそく花粉症がぶり返してきました」
花粉症に寄生虫は効くのだ! 少なくとも友人の場合は効いた。
寄生虫に対して免疫が効果的に働く条件があるのかもしれない。
お医者さんと製薬会社はあきらめずに研究を続けていただきたい。もしかしたら、花粉症治療用の遺伝子組み換え回虫なんてのができるかも?
取材・文 川口 友万
【了】