どうなる!? 注目の米大統領選 ヒラリーとトランプの科学スタンスが気になる件

第45代アメリカ合衆国大統領選挙に向け、アメリカでは予備選挙と党員集会が進行中。注目される有力候補の科学・技術に対する考え方をまとめた。

岡真由美| Photo by Getty Images

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「UFOについての真相を究明したい」

大統領選
アルツハイマー病研究の向上を指示【写真:Getty Images】

【医療】

<ヒラリー・クリントン>

 米国の医療研究を統括する国立衛生研究所(NIH)と全米科学財団(NSF)への基金を増やすと宣言。

 特にアルツハイマー病研究のための研究費を現在の年間約6億ドルから20億ドルまで増やし、2025年までに治療法の開発を目指すとしている。

<ドナルド・トランプ>

 自分が大統領になったら、極右のラジオ番組パーソナリティ、マイケル・サベージ氏をNIHのトップに任命すると発言(冗談だと信じたい)。

 サベージ氏とは自閉症は「詐欺」、PTSDやうつ病は「負け犬」、予防接種は「政府は信頼できないから接種するな」、「オバマ大統領は故意に国民をエボラに感染させようとしている」など、差別発言に枚挙にいとまがないほど繰り返している悪名高い人物である。

【宇宙】

<ヒラリー・クリントン>

 宇宙計画の支援を明言。また12月末にニューハンプシャー州で選挙キャンペーンを行った際に、記者団のUFOに関する質問に対し「UFOについての真相を究明したい」と答えた。
 
 大統領に就任したら、ネバダ州南部に位置するエリア51(正式名称はグルーム・レイク空軍基地。墜落したUFOが運び込まれているとの噂で有名)に専門調査団を派遣したいとも述べている。

 大統領選で非公式とはいえ、UFOの調査について触れた候補は初めてかもしれない。

<ドナルド・トランプ>

 NASAについてどう思うかいう質問に対しては、「宇宙はすばらしいが、今は道路の穴を防ぐほうが重要だろう」と発言。過去のコメントから、民間宇宙飛行には高い関心を持っているようだ。

【遺伝子組み換え生物】

<ヒラリー・クリントン>

遺伝子組み換え生物(GMO)は支持の立場。ただしGMOラベルを排除しようという動きには反対。

<ドナルド・トランプ>

 もと神経外科医のベン・カーソン候補がアイオワ州の投票でリードしたことについて、モンサント(遺伝子組み換え作物の種で世界シェア90%を持つバイオ化学メーカー)のとうもろこしが「脳をおかしくしたのでは」とツイート(すぐに削除した)。

大統領選
民間宇宙飛行には高い関心を示す【写真:Getty Images】

【そのほか】

<ドナルド・トランプ>

 ネットワーク中立性(ISPや各国政府が、ネット上のすべてのデータを平等に扱うべきという主張)についてきかれると、「オバマ政権のインターネットの攻撃は、トップダウン型の権力掌握だ。ネット中立性とは公正〔機会均等〕の原則。保守的なメディアがターゲットにされる」と回答。

 公正の原則は、ある意見が放送されたときに、対立する意見も同じ時間をかけた放送を義務づけた法律を指すので、トランプ氏がネット中立性の意味をまったく理解していないことが浮き彫りになった。

取材・文 岡 真由美

【了】

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