【『決してマネしないでください。』完結記念インタビュー】第2回 天才は100年経ってもまだ天才(全3回)
理系のややこしい話を笑って学べるコメディマンガ『決してマネしないでください。』(講談社)。作者の蛇蔵先生に制作の裏話を聞く。
スポンサーリンクコミックエッセイとストーリー漫画は違う
2月23日発売の『決してマネしないでください。(3)』(蛇蔵/講談社 税込605円)。
公式サイト:
http://morning.moae.jp/lineup/380
3巻収録17話試し読み
医学の話をやりたかったと蛇蔵先生。
「せっかく病理の先生まで出したのに、医学ネタがあまり入れられなくて。医学は健康につながっていくので、読者の方も興味を持って読んでもらえると思ったんですが。
他に面白いことがあって、そっちを描いていたら3巻まで行ってしまいましたね」
好きなエピソードは?
「映画の『ハングオーバー』※がすごく好きで、すべて覚えていない二日酔いから何が起きたのか探していく話を描きたいと思っていたんですね。
スタートはハングオーバーなんですが、ひとつひとつの問題を解決していく方法は、映画とはまったく関係のないオリジナルです」
『危ない実験界』の先輩として、4コマで私が紹介されている話ですね。
「ああいうマンガを描きたかったので、描けて非常にうれしいです」
蛇蔵先生はコミックエッセイの人かと思っていましたが、決マネはストーリーマンガです。まったく書き方が違うと思うんですが……?
「決マネというか普通の漫画は、コマとコマの間に隙間があるんですね。でも私のコミックエッセイは隙間がない。隙間があるマンガは初めて書きました」
なるほど。
「この隙間をどの程度開けたらいいのかわからなかったので、他の作家さんのコマの隙間を測って、リストにして平均値を出しました」
やることが理系みたいですね。
「困ったことと言えば、コミックエッセイではキャラが三頭身から五頭身なので、その癖が出てラフ段階で頭が大きくなるんです。
下書きで七頭身にしてみると画面の中でめちゃくちゃ顔が小さくて、どうやったらアップになるんだろうとオロオロしました」
原稿は全部デジタル?
「そうです。アナログは書けないです。ネーム(漫画のシナリオ)もすべてデジタルです。パソコンの電源を入れないと仕事が始まらないので、私自身が家電みたいです」
※『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』
結婚前夜の独身パーティで酒を飲み過ぎた翌日、前日の記憶がまったくない男3人が、一緒に飲んでいたはずの消えた花ムコを探すために記憶をさかのぼっていくコメディ