ネコが消え、昼にコウモリが飛ぶ!? 地震の予兆を科学する
地震に先立って起こる様々な「宏観(こうかん)異常現象」。懐疑的な声もあるが、地震予知への応用が模索されている。
スポンサーリンクイヌは吠え、ネコは消え、ネズミは走り回る
九州を横断するように襲った熊本地震では、「前震」という聞き慣れない言葉が飛び交った。
本震に先んじて起こるのが前震だが、本震が来て初めてそれが前震だったとわかるのだという。地震の全容があらかじめ把握できないという歯がゆさとともに、地震予知の難しさを思い知らされた。
この大地震と時期を同じくして「メガマウス」が現れたことが、ネットで話題になっている。引き上げられたメガマウスは体長5メートル、重さ1トンの大巨漢。
やたら口が大きくて、よく見ると愛嬌のある顔をしている。メガマウスは深海に生息するサメの一種で、なかなかお目にかかることができないため「幻のサメ」とも呼ばれる。
日本でも今までに十数回しか確認されていないそうだが、不思議なことに決まって大地震の前に姿を表すという。
動画:大きすぎて・・・「幻の巨大ザメ」メガマウスが水揚げ(16/04/15) ANN news CH
今回、三重県沖で定置網にかかっているのが見つかったのは4月13日。すなわち熊本で最初の地震が起こる前日のことだ。これは果たして偶然なのだろうか。
地震や噴火などの直前に、動物が異常な行動をすることは古くから知られていた。かのポンペイ遺跡から見つかった絵には、ヴェスビオ山の前で興奮して動き回るヘビや鳥、そして吠えるイヌが描かれている。
50年以上も前のことではあるが、中国政府は農村部を中心にこんな通達を出した。
「家畜がおかしな振る舞いをしたら地震の前兆だから、すぐに報告するように」
そんな中国を襲ったのが1976年の「唐山大地震」。北京の南東150キロほどの「唐山(タンシャン)」を震源としたマグニチュード7.8の大地震で、犠牲者の数は24万人にも及び、二十世紀最悪の地震とも言われる。
この地震に先立って、動物の異常行動が数多く報告された。何匹ものイタチが穴から出て村の中心に走り出していったり、ネズミが大挙して工場に押し寄せたりした。
養蜂場からはハチがいなくなり、水田ではカエルの鳴き声がぱたりと止んだ。
すさまじい数のトンボの大群や、夜行性であるはずのコウモリが昼間に飛ぶ姿が目撃されている。このような異常行動は地震の二日前頃から始まり、8時間前がピークだったそうだ。