世界中で大人気のポケモンGO 内なるポケモンの「居場所」教えます

世界中で大流行するポケモン探し。残念ながらポケモンGOの日本版リリースの発表はいまだ届いていない。けれどサイエンスニュース的ポケモン情報ならここにあります。

山下祐司| Photo by Getty Images

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ポケモン遺伝子のもつ重要な情報

ポケモン
歩きスマホ問題も深刻だが…
【写真:Getty Images】

 
 ポケモン遺伝子が発見されたのは1997年。米国のコールド・スプリング・ハーバー研究所のチームが発見したときの名前は、ポケモンではなくFBI-1だった。

 その後も同じ遺伝子にLRFやOCZFと別の名前もつけられていたが、pokemonに進化したのだ。いや、研究が進んで別名をつけた研究者がいるのだ。

 名づけ親は、当時、米国メモリアルスローンケタリング癌センターに所属していたピア・パンドルフ博士。

 パンドルフ博士らは2005年に英科学誌『Nature』でポケモン遺伝子としての研究成果を発表したが、pokemonの名前は2001年から使い始めたという。

 ポケモン遺伝子はPOK erythroid myeloid ontogenic factorの頭文字周辺をとってPokemonと名づけた。5つもなじみのないややこしそうな単語が並ぶ。

 POKとはPoxvirus and zinc finger and Kruppel-type の略称でPoxvirusは疱瘡を起こすウィルス、 zinc fingerは亜鉛原子をふくんだDNAにくっつけるタンパク質、Kruppelはショウジョウバエのある遺伝子の名前。

 頭がくらくらしそうだが簡単に説明すると、これら3つの名前に由来する遺伝情報をポケモン遺伝子が持っているということ。
 
 少し詳細に書くとこうなる。ポケモン遺伝子からできてくるタンパク質は端っこにPOZドメインというのがあり、ここは他のタンパク質とくっついて大切な働きをする領域。

 反対側の端っこにはKrttppel型ジンクフィンガーというにDNAにくっつける領域がある。このタンパク質が他のタンパク質と一緒に協調して、しかもDNAにくっつくので、重要そうだとところにより解析されてきたのだ。
 
 そしてPOKに続くerythroid、myeloidはそれぞれ赤血球性、骨髄性をontogenicは個体発生に由来する単語。赤血球は骨髄の中にある細胞からできてくるので、研究の結果、このプロセスで働くといった意味からポケモンと名づけられている。

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