『男前アイロン』は何が“男前”なのか?【夢ある機械を作る人々】
アイロンが男前ってどういうことかと伺ってみたら、それは、男前な心意気の人たちが作った、最強スチーム搭載のまさに男前な人のためのアイロンだった!
スポンサーリンク日本で最初にコーヒーメーカーを作った会社
変わった形をしているわけでもなければ、大きくも小さくもない。
普通。普通のアイロンである。とりあえず、見た目は。
東京・蔵前の石崎電機製作所に来ている。
普通のビルである。目の前にアイロン。
「日本で最初のコーヒーメーカーを作ったのはうちなんです」(成田真弥さん 以下同)
製造元の石崎電機製作所で商品企画・デザインを担当する成田真弥さんによると、同社は電熱の専門メーカーなのだという。
「ハンダこてからスタートして、その後に作ったのが熱風機。
プラジェットという、500度くらいの熱風が出る装置で、ドライヤーのお化けみたいなものです。
樹脂チューブを収縮させたり、車の塗装などをはがしたり、ものづくりやメンテナンスの現場で使われます。そのシェアが一番大きいですね」
――ハンダこての会社がアイロン? まあたしかに、熱くするという意味では同じでしょうけど。
「弊社の得意分野は熱ですね。電熱。安定的な温度管理が得意、熱のコントロールが得意なんですよ。
日本で最初のコーヒーメーカーを作ったのはうちなんです。
SUREという自社ブランドでうちが最初に出して、そのあと某大手家電メーカーさんのOEMでも作りました。」
『男前アイロン』
販売価格8,000~16,000円
【写真提供:石崎電機製作所】
――そうか、コーヒーメーカーも安定した熱を発生させなきゃいけないから、基本は同じなんですね。
だからアイロンか。
「男前アイロンはもともとあった衣類スチーマーの技術と、電熱の技術をかけあわせてできたものなんです。
まあスチームも電熱技術の一種ですが。
もともとあった技術をかけあわせてつくったら強力なスチームのアイロンができたっていうのが、男前アイロンの簡単なストーリーなんです」