【あぶない医学のおかしな常識】第5回 お金にモノを言わせて「ジュースクレンズ」の効果を試しました!

非科学的インチキ医学をやっつけろ! アルファブロガー、五本木クリニック院長・桑満おさむ先生のブログから医学エッセイを厳選してお届けします。

桑満おさむ| Photo by Osamu Kuwamitsu,Tomokazu Kawaguchi|シリーズ:あぶない医学のおかしな常識

スポンサーリンク

1日6回ジュースと水だけのクレンズするプログラムを開始!!

桑満05
桑満おさむ 五本木クリニック院長
レーザー治療を中心に、シワ、しみ、たるみ等の治療を行う。
横浜市立大学医学部 卒業。目黒区医師会がん検診委員長。
目黒区医師会 地域医療公衆衛生委員。

 効果的にジュースクレンズを行うには厳格なプログラムが定められています。まず

8:00 THE ROOTS(TR) 
 約400グラムをゴクゴク飲みました(容器の重さは約40グラム)。

10:00 OMEGA 3 BOOSTER(OMG)
 チアシード+ココナッツ オメガ3の抗酸化作用を期待した調合らしい。ちょっと苦手な味。

12:00 LIQUID SALAD(LS)
 葉っぱ系野菜+りんご  糖分補給と野菜のパワー(?)が期待できるらしい すんなり飲めました。

14:00 DETOX IN THE SUN(DS)
 ついに登場、デトックスです。葉野菜と柑橘類が入っていて、鉄分や葉酸が摂取できビタミンCも摂取できるそうです。葉っぱの苦味を柑橘類(苦手)がたっぷり入っていて、デトックスとクレンズの為ならと、かなり我慢して一気飲み。

16:00 PRESSED ALMOND(PA)
 アーモンドが中心。アーモンドに含まれるビタミンEのアンチエイジング効果に期待を寄せた一品です(笑)アーモンド風味の豆乳的な味と風味で飲みやすかったです。

18:00 SUNRISE SQUEEZE(SS)
 柑橘類中心で構成されています。ビタミンCとクエン酸が疲れた体を癒すそうです。苦手なみかん系の強烈な味が印象的でした。

 このような6種類のジュースを飲むことでクレンズとデトックスができるそうです。

 クレンズ中はゆったり過ごしましょう、目を閉じて横になりましょう、ハードな運動は避けましょう、サウナやマッサージを受けましょうなどの諸注意があります。

 トレンドを掴んだ用語の使用、パンフレットの簡潔で読みやすい文章、デザイン性重視ではない実験や医療機関で使うような容器の使用などから考えて、効果はともかく、かなりスキルの高い人が企画したクレンズ用のコールドプレスジュースと考えらえます。

 お通じがスルスルっと出ることを「デトックス」というのか、おしっこが大量に出ることを「デトックス」と呼ぶのか? 他のサイトの情報だと「毒素を出してクレンズ」的に内容が多いので、排便・排尿時に毒素が一緒に出るよ理論なんでしょうね。

 サンシャインジュースクレンズの説明書では水分をクレンズジュースと同じ量飲むように書かれています。ジュース6本+水2280ml(容器は約380ml)の水分を摂取しますので「下痢」って事態も予想されます。

 それに対して「好転反応です」とか「瞑眩です」なんて回答があった場合はニセ医学・インチキと速攻で判断します。

 このサンシャインの説明書に一時的にイライラや眠気・下痢など起こる可能性が書かれていましたが、医学的には空腹と大量の水分摂取によって起こりうる反応ですね。

 でも、低血糖発作の症状とも似通っていますので糖尿病の方は手を出さない方がよろしいかと。
 
 体重の変化は当然1日だけではあるはずないですし、アンチエイジング効果としては昨日よりは1日歳を取ったとの実感(多分空腹でだるさが出た)はありましたが、目に見えたアンチエイジング効果はありませんでした(あたりまえか?)。

1 2 3
俳句

PAGE TOP ↑