自分の部屋に100万個の星! 宇宙空間を家庭で「再現」できるプラネタリウムが130万円で発売

稀代のプラネタリウム・クリエーター大平貴之ひきいる大平技研が130万円の値段をつけて発売した「MEGASTAR CLASS」の実力とは?

山下祐司| Photo by Yuji Yamashita,Ohhiragiken

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「星が明るく静かな装置にすること」特にこだわった静音設計

大平01
魚眼レンズを囲むように配置された照明を、コントローラーで好きな色に
【写真:山下祐司】

 コストダウンのためにMEGASTARから引き算された機能がある一方で、足された機能が照明だ。

 中心にある魚眼レンズを囲むように配置された照明は、付属のコントローラーを使って好きな色を選んで設定できる。

 自動設定で日周にあわせて空の色が変化する。その特徴を大平はこのように言う。

「太陽の動きにあわせて色と光の強さを自動に調整します。夜明けとともにだんだん明るくなります。そして、光の中でめざめる。夕方にはオレンジ色になりだんだん暗くなる。

 すると星が目立ちはじめる。石器時代ならあたりまえだった空の動きです。文明社会で失われたものを取り戻して、古来の生活を実現できる商品です」

 寝室も含めた小さな空間で使うMEGASTAR CLASSを作製するうえで、特別にこだわったのが星の明るさと熱を逃がすファンのない静音設計だという。

 広いスペースで使う従来のMEGASTARであれば、大きな光源を使うため4~8個の空冷ファンが取り付けられている。

 マーケティング担当の宮川隆幸から聞いた話によると、星が明るく静かな装置にすることが「大平からの至上命令」だったという。

 MEGASTAR CLASSは光源にLEDを使う。LEDが登場する以前の家庭用の光源として使われていた白熱灯や蛍光灯ほど熱を発するわけではないが、それはあくまでも一般利用の範囲内でのことだ。大平が説明する。

「LEDは温度が上がると光量が落ちる特性があるので、耐熱限界ぎりぎりで使わず、できるだけ低い温度を維持できるようにする。

 排熱用に分厚いジェラルミンに近い合金を使っています。また、LEDの光を逃さず集められるのは、小さな技術的な工夫の積み重ねがあってのことです」

大平01
太陽の動きにあわせて色と光の強さを自動に調整する
【写真提供:大平技研】

 投影機の原理そのものがシンプルなので、何か特別な技術開発で大幅な性能アップが見込めるわけではないという。

 地道な改良の繰り返しと工夫を組み併せて、超小型でありながら静かに星を明るくシャープに投影できるMEGASTAR CLASSを作り上げた。

 MEGASTAR CLASSは、大平のめざす「室内に星空をつくって天井を取っ払う装置」にふさわしい圧倒されるほどの星の描写力をもつ本物のMEGASTARだ。

【MEGASTAR CLASS】
 新宿伊勢丹本店5階・寝具売り場のベットルームで上級モデル「MEGASTAR S-CLASS(メガスター・エス・クラス)」を体験できる。投影星数200万個、カラーオーダー可。価格 2,160,000円(税込み)

取材・文 山下 祐司

【後編に続く】

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