「大人の科学実験」で理科室の楽しさを思い出して!

さる5月25日、東京・日本橋のカフェで「大人の科学実験」が開かれた。10名限定で行われたイベントは、大人が大笑いの楽しいものだった。

川口友万| Photo by Tomokazu Kawaguchi

スポンサーリンク

理科室
サニサニーピクニック
東京都中央区日本橋室町1-12-5
TEL03-6873-5772

 テーブルに配られているのはこんにゃく、コーヒー、レモン、ベーキングパウダー。
そしてリトマス試験紙。この4つのどれか酸性かアルカリ性か、調べようというわけだ。

 集まった男女は20~30代。女性の方が多い。リトマス試験紙を恐る恐るこんにゃくに近づける。

「こんにゃくって石灰入ってなかった?」

「石灰って何性? アルカリ性?」

「青くなった! これ、青くなったの、酸性に戻るの?」

「レモンはガチで酸性でしょ、漬けてみて」

「戻った! 赤くなった!」

 リトマス試験紙だけで大騒ぎである。主催の小栗太さんは会場のカフェ「サニサニーピクニック」の店主でもある。

 小学校の教職免許を持つ小栗さんは、大学時代に小学生が楽しめる実験のやり方を学んだ。今回はその大人版だ。

 小栗さんが酸とアルカリの説明を始めた。

「コーヒーは苦いのに酸性なんですよね」

 すると女性の1人が

「でもコーヒーって酸っぱいですよね」

 鋭い。

 次にボール紙と卵が配られた。小栗さんが説明する。

「これは私が小学校の教員を目指した時に実際にやった実験です」

 ボールを切ったり貼ったりして、2階から落としても卵が割れない装置をダンボールで作るというのだ。わいわいと作りはじめる。単純に見えて難しく、紙を輪にして緩衝材にしたり、箱の中央に固定したり、いろいろバリエーションがある。

 できた装置は店の二階へ持って上がり、地上へ投下! 割れるかと思ったが、割れない。4組中3組の卵が割れないという、非常に成績の良いものだった。

 最初は戸惑っていたお客さんたちも最後は楽しくなごんでいた。実験は面白いのだ。

 次回の開催は6月22日。顕微鏡でカフェの中の物を拡大し、それが何か、当てて遊ぼうという趣向である。申し込みは「サニサニーピクニック」のHPで。

取材・文 川口 友万

【了】

俳句

PAGE TOP ↑