音楽を聞いたトマトは甘くなるのか?
モーツアルトをじっくり聞かせた作物は豊饒な実をたわわに実らせるという。おいおい、耳ないじゃん、耳。耳なし植物がいかにして音楽で成長力アップなのか?
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モーツアルトを聞かせると植物が育つという。
植物だけじゃない。2009年1月24日付の中日新聞・夕刊によると、<約三百五十羽の烏骨鶏を飼育する菅山一さん(66)=高松市西山崎町=が音楽で産卵促進に取り組んでいる。 (中略)常は一週間に一個程度しか産まない産卵頻度が約二割増え、大きさも二-三割程度大きくなった。老鶏はほとんどが“復活”して産卵するようになった>
聞かせたのはモーツアルト。ところが<スピーカーを設置して演歌をかけると、鶏舎は大騒ぎ。二日ほどで産卵しなくなる烏骨鶏もいた>
演歌を牧場に流して牛を育ててる人がテレビで紹介されたのを見て真似したんだそうだ。牛は演歌が好きだが、烏骨鶏はキライ。世紀の大発見である、いやマジで。
ブドウも大きくなる。
<(前略)同農園では、植物の生育によいという「クラシック音楽農法」を採り入れて七年目。今年は花が咲き出してから、名曲のテープを園内六カ所のスピーカーで朝から流し続けた(クラシック聴かせたぶどうは甘さ満点 田代町で開園式 /鹿児島 2000.08.05 朝日新聞・西部地方版)>だそうですよ、奥さん。
『植物の神秘生活』によると、音波栽培のそもそもの始まりはダーウィン(!)。オジギソウの前で音楽を演奏、音の刺激で閉じるかどうか実験した(失敗だったそうだ)。
1950年、インドのTCシンフ教授はオジギソウの実験に手を加え、音叉を鳴らしながら水中植物の原形質流動を観察した。
藻などの植物では細胞の間を原形質というアメーバ状の物質が循環するが、この速度は日の出の後に加速する。そこで日の出前に音叉を鳴らしたら、<通常ならもっと遅い時間になったときのみ得られる速さで流動を起こす>ことが観察できたという。
さらにインド音楽をオジギソウに聞かせたところ、<気孔数が単位面積当り六六パーセントも増え>て、細胞も大きくなった。
1960~63年にかけて7つの村の畑でインド伝統音楽をスピーカで流したら<平均より二五パーセントから六十パーセントも高い収穫>が得られたのだそうだ。恐るべし、インド音楽。
理論物理学者のステルンナイメール博士が提唱するタンパク質の音楽は、特定のタンパク質の遺伝子コードに音を割り当てた、タンパク質固有の音楽。
この音楽を聞かせたトマトは20%大きく育ち、27%多く実ったという。
では音楽を聞かせて作物に悪影響が出ることがあるのか? 『土壌の神秘』には音波栽培の研究者がハードロックを聴かせると<二週間以内に植物は枯れてしまう>ことを発見したとある。
まさに悪魔の音楽!