飽きさせない献立作りがカギ 極限の地で働く“南極料理人”の大いなるこだわり
『BAR de 南極料理人Mirai』のオーナーシェフ、篠原洋一氏は南極観測隊で、調理隊員を2度務めた。隊員の胃袋と心を満足させる極意を聞いた。
スポンサーリンク印象に残る「脳に食べさせる」メニュー
家庭料理が中心の質素なメニュー。しかしパーティでは豪華な上に思う存分食べられる量を出して、メリハリを意識した。
「よく私は『脳に食べさせる』と言っています。
例えば蟹パーティでは、テーブルにタラバガニを一杯、毛ガニは一人一杯ずつ、ズワイガニの鍋は好きなだけ、といった豪勢な献立にします。
仕入れた蟹を小分けにして出していくより、印象に衝撃的に残るメニューを出した方が満足感を得やすいんです」
南極では太陽が沈まない白夜や、太陽が昇らない日が続く極夜があるので、体内時計が乱れやすい。
曜日感覚を忘れないように、金曜日の昼は毎週カレーにした。隊員たちにも好評だったという。
「また南極に行ける機会があれば行きたいですね」
篠原氏はオーロラを見るために調理隊員を目指したそうで、意外とミーハー。
Miraiの壁もオーロラやペンギンの写真でいっぱいだ。
ドライカレーやスパムおむすびなど、篠原氏が観測隊に出していたものと同じ食事が食べられる同店。
南極は意外と身近にあるのである。
BAR de 南極料理人Mirai
営業時間:17:00~25:00
定休日:なし(不定休)
〒231-0041
横浜市中区吉田町2-7 VALS吉田町 B1F
公式HP:http://http://www.travelbar-mirai.com/
取材・文 石水 典子
【了】
1 2