【あぶない科学実験】頭を燃やせ! 手を燃やせ! 携帯用トイレで燃える人体!

スタントマンが火だるまになっても平気なのは、高分子ポリマーにたっぷり水を含ませて体に塗りたくっているから。それ、オムツとかのやつじゃね?

川口友万| Photo by Masahiko Taniguchi,Hebizo|シリーズ:あぶない科学実験

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帽子をポリマー漬けにして火を着ける

燃える
蛇蔵先生の提案に従い、ポリマーを帽子の内側に振り入れる

燃える
水に浸してゲル化。なかなかいい感じ

燃える
帽子をかぶったはいいが、ものすごく冷たい。つらい

燃える
頭にオイルをかける。間違っても首や耳にかからないように注意
【撮影:谷口雅彦】

 これを帽子でやるのか? 風で炎が服に回ったら、シャレにならない。これで大ヤケドしたら、東スポに載ってしまう。

 イヤだなあと思いながら、100円ショップで買った、毛糸の帽子を取り出す。

 頭に直接ポリマーを塗って火を着けるというは、まったく現実的ではない。白いポリマーが丸見えの上に、すぐ落ちてしまう。帽子をかぶり、その上で燃やすという形じゃないとできないのだ。

 しかしそれはわかるが、帽子にポリマーが塗れないではないか。帽子に染み込まず、ボロボロ落ちてしまう。これは……企画倒れか?

 苦戦する我々を眺めていた蛇蔵先生が、

「帽子の中にポリマーを入れてから、濡らせばいいんじゃないですか?」

 さすがへびさん、気が利いたことを思いつく。さっそくポリマーを入れて水に漬けるといい感じでゲルってくれた。ねちゃねちゃと帽子の中にゲルを広げる。

 これをかぶって……うっ、つめたい。

「大丈夫ですか?」

 大丈夫に見えますか?

 ポリマーは水を大量に含んでいるので、バケツの水をかぶるようなものである。非常に不愉快だ。

 不愉快な頭に、シャンプーのようにオイルをかける。だが、本能的に及び腰。頭が燃えたら、やっぱりイヤ。

 吸水ポリマーを頭に乗っけるのは、人生で2度目である。後頭部の髪の毛を引き抜いて、ハゲに移植する植毛の手術を受けた後に、後頭部が血まみれになった。

 生え際に2000束の毛包を移植したら、翌朝、大出血。生理用ナプキンで止血したのだ。すごいね、高分子吸水ポリマーは。一発で止血した。

 恐る恐る頭に火を着ける。どう着いた?

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